ホテルエンドレスⅡ -静寂に潜む呪いの影-

心霊スポット

異界通信 編集部|特別調査レポート

ピンク色の静寂に潜む“終われない愛”

青森県某所。山あいの旧国道沿いに、
今も淡いピンク色の建物がひっそりと眠っている。
その名は――ホテルエンドレスⅡ

一見すると、時の止まったロマンチックな廃墟。
しかし、そこには“終わらない何か”が今も残っているという。


廃墟が放つ「静かな圧」

2階の廊下では、白い服の女性の霊が現れるという報告が後を絶たない。
廃墟特有の落書きや破壊の痕跡はなく、
まるで何者かが荒らす者を見張っているかのようだ。

朽ちた天井から差し込む光は、
昼でもどこか冷たく、空気は湿っている。
鏡の前に立つと、一瞬、
背後に“もう一人”が映るという噂もある。

誰かの記憶がこの場所に居座り続けている――。


「魔のカーブ」が呑み込むもの

ホテルのすぐ前には、“魔のカーブ”と呼ばれる道がある。
緩やかに見えるその曲線で、
多くの車が制御を失い、崖へと転落してきた。

「ブレーキが利かなかった」
「ハンドルが勝手に動いた」

そんな証言が、複数の事故記録で一致している

道路脇には大きな警告看板、
その足元には観音像と供養の花束が並ぶ。
それでも事故は止まらない。

まるで、見えない“手”が運転者を引き寄せているように。


建物に刻まれた「愛の残響」

内部に入ると、時間の層がそのまま残っている。
埃をかぶったベッド、破れたカーテン、
割れた鏡には、今も微かに指紋の跡が残るという。

このホテルは、愛が燃え尽きた後に残る感情の残響装置だ。
人間が抱いた情念――恋、嫉妬、別れ、憎悪。
それらが消えずに空間に焼きつき、
“もう一人の存在”として漂っているのかもしれない。


筆者考察 ― 残響としての愛

筆者は、ホテルエンドレスⅡを“心霊スポット”としてではなく、
**「愛の記録装置」**として見る。

愛の言葉、涙、裏切り、そして沈黙。
人が“最も人間的な瞬間”を過ごした場所には、
それ相応の痕跡が残る。

このホテルの廊下に現れる女性の霊とは、
「愛の形が崩れた瞬間」そのものではないだろうか。

愛が生まれ、終わり、
それでも消えずに漂い続ける――。

「エンドレス」とは、“愛の永続”ではなく、
**“終わらせることができない感情”**を意味している。

だからこそ、
この場所に足を踏み入れる者は、
“他人の感情”と“自分の過去”を重ねてしまうのだ。


現地情報・アクセス

📍 青森県東津軽郡平内町 奥州街道(陸羽街道)

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